パソコン講習会(初級)
1.パソコン(マイクロコンピュータ)の起源
パソコンの心臓部でもあるCPU装置(マイクロプロセッサー)の原型は、日本のメーカ
がアメリカのメーカに電卓用システムを開発依頼したのがその始まりといわれています。
1960年代、今では数百円で入手出来る様な機能の8桁電卓が数十万円で売られて
いました。大変高価なものだったのです。
当時の電卓は、トランジスタとダイオードで構成されていましたが、1960年代後半に
LSIを用いた電卓が登場し、価格も10万円を切る様になりました。
従来は、開発する電卓毎に専用LSI(全てがハード処理)を都度開発する手法を
とっていました。
日本の電卓メーカのビジコン社は、コスト削減のために、機能をソフトウエア化し、電卓
のROMメモリの中にその動作プログラムを内蔵させる事で、(メモリ内容を変える事で)
異なった用途の電卓を作る事を考え出し、インテル社に開発を依頼しました。
これがマイクロコンピュータの起源といわれています。
日本のメーカが電卓のコスト削減の手法を思いつかなければ、現在の様なパソコン
社会が到来しなかった、または到来するのが遅れた可能性があるのです。
現在のパーソナルコンピュータにあたるものを、マイクロコンピュータとマイ(自分の)
コンピュータをかけてマイコンと呼ばれていました。購入者の殆どはコンピュータ学習、
あるいはプログラムの自作(学習)目的が殆どでした。
NECから販売されたTK−80という
ワンボードマイコンは数字表示器が
8個(出力)と16進数値入力用
押しボタンスイッチ(入力)(今でいう
テンキーの様なもの)がついている
だけのものでした。
ワープロ機能、表計算機能が充実し、一般に普及すると共に、パソコン(パーソナル
コンピュータ)という名で呼ばれる様になりました。
現在マイクロコンピュータというと、家電製品等に埋め込まれているコンピュータを示す
場合が多いようです。